ギターには様々な種類があります。
現在の新堀ギターでは、「アコースティックギターをやりたいのですが…」という問い合せも多いとか…。
アコースティックギター=フォークギターだと思っている方が多いとは思いますが、実は電気を通さないギターを指し、「生ギター」の事です。クラシックギターもここに属します。(ピアノもアコースティックな楽器と言われます)
ちなみに「クラシックギター」の名称は、昔は「ガットギター」などとも言いました。これは弦にガット=羊の腸を使っていたからです。
私は「クラシックギター」を「伝統ギター」とか「生ギター」と言う事が多いです。
「クラシックギター」は、“両指が弦に直に触れて音を出す楽器” です。これが心身(脳と体)の健康にとても良い事は、前回にも述べました。
またレッスンなどで、上達に加え幸福感を得るには、楽しい対面レッスンに勝るものはないでしょう。これは先生と同じ空間・時間を共有する事ができるという事も大きな意味があるのです。後に詳しく述べたいと思いますが、一言で言えば、人は仲間を求め、また仲間と脳波をシンクロさせることができる生物だからです。
ですからコンサートも、幸せ感を得るには、コンサート会場に足を運び、アーティスト、そして会場の皆さんと時間を共有するに勝ることはないのです。
しかし、それが叶わない場合、良い音の波動(音波)も身体に良い影響を与えますので、大いに映像を活用しましょう。映像では同じものを繰り返し鑑賞することもできるので、大いに音楽の勉強にもなります。
できれば、優れたソフト(世界最高の舞台で、オールスタンディングオベーションを頂けているコンサートの映像等)、スクリーン(大画面)、良い音響設備を使用して、皆さんで鑑賞すれば、実際のコンサートでの感動に近い 「幸福感」 が得られ、「脳」の活性化にもなります。
次に、「体の活性化」についてです。
中年以上の多くの皆さんが次のようなことを経験していると思います。
医師が “運動不足ですね、努力してください” と言うのです。しかし、“どの様に、どの位、何をやればよいのか” がわかりません。各人の年齢や症状に合わせて、適度な運動は違うと思います。
運動をやり過ぎて体調を崩す人もいます。また本人は充分な運動をしているつもりでも、その人にとって、それでは運動不足の場合もあります。年齢を重ねるにつれて、運動量も方法も注意が必要になって来ます。70~80歳では各人の注意・工夫が必要ですし、90歳間近の私は、それこそ日々の工夫が必要です。
リラックス効果のあるマッサージやストレッチ、それに入浴やサウナの入り方まで注意しないと、逆に疲れてしまったりします。ひどく失敗をすれば、怪我をしたり、寝込んでしまう事態に陥ります。
本当は、このような事を指導してくれる病院、いや 「学校」 が必要な時代に入っていると痛感しています。95歳,100歳,105歳の各人の健康に適した運動を指導してくれる先生はいないものでしょうか?
これは、リハビリとか養護・介護の施設や先生の話をしているのではありません。かと言って、某ジムなど美ボディのためのパーソナル・トレーナーの事を言っているわけでもありません。
30歳代から100歳以上の人の健康維持のための指導システムを作らなければいけないと述べているのです。
心(脳)と体のバランスのとれた健康を、いかにして作って行くか、維持して行くのかの話です。
そこで、最近の私自身の体験を通しての結論が一つあります。それは “体の健康促進維持に 「ダンス」 が効果的である”という事です。
ここで言うダンスとは、ソーシャルダンス等の競技会へ向かってのレッスンではありません。もちろんそれを目指しての時期があっても良い人もいますが、ここでは高齢でも楽しく体を整える方法という事で話を進めます。
そこで、特に高齢者にも適していると思われるものに、“フラダンス” があります。私はハワイ公演での指揮もあり、フラダンスを少し研究しました。
フラダンスに使われる音楽はリラックス効果が高いものですし、ゆったりした動きのレパートリーも多いです。もちろん激しい動きのものもありますが、ここでは70~90歳の人も “皆で踊れて、楽しく健康づくりができること” をテーマにしています。
ところで皆さん、90歳近くになると、足腰はどんな感じになると思いますか?
例えば88歳の私は、原稿を数枚書いただけで、椅子から立ち上がるのに、70歳の時からは想像も出来ないほど重く “よいしょ” となり、第一歩がとても不安定です。
そこで熱海・伊豆山の、このラボ(執筆をメインとしたラボ)のテラスに出て、輝く太陽、初島、大島を遠くに眺めつつ、思いきり深呼吸をしてから緩やかに自分流の体操をし始めます。すると血流もリンパ液も勢いよく廻り始めます。これを爽やかな音楽を聴きながらやれば効果は抜群です。
再びシャンパンをおいしく頂ける体と脳が準備されて行くのです。
話を戻します。
ゆったりとしたフラダンスは高齢者も踊れます。しかもダンスは音楽なしには考えられませんし、その音楽は、ほとんどが愛のぬくもりと平和心、幸福感に満ち溢れているのです。
更にフラをやると体に良い事があります。なんだと思いますか?
それは次から次へと 「スマイル」 が湧き出る…いやレッスンの中に 「スマイル」 がしっかりと組み込まれていることです。多種のスマイルが、ダンスの一部として入っているのです。
スマイルが求められるダンスは、フラに限ったことではありませんが、癒しの音楽と、ゆったりとした動き、温かな微笑みがフラにはあるのです。
「スマイル」 は与える側(本人)も、それを受けた人にも恵(幸せ感)をもたらします。皆が幸せになれるのです。
昔は「色白は七難隠す」と言われていましたが、現在はスマイルこそ、人を魅力的に見せるのではないでしょうか。私でしたら年齢も体型も衣装も超えて、その人の魅力にはまってしまい、幸福感・平和心をかきたてられてしまいます。
ギターやウクレレで伴奏するフラダンス。もうこれは最高です!!
この両方を同時に味わえ、学べ、楽しめる施設があったらどんなに素敵な事でしょうか。私はこの構想を以前から持っていて、それがこの度ようやく本厚木に竣工できたのです。それが本厚木の 「ニイボリスタジオ」 です。
場所は新堀ビル本厚木で、鉄筋コンクリート造りで音が響きやすいので、通常でしたらダンスをするスペースは地下か1階にするのですが、ニイボリスタジオは5階なので、床の防音をとてもしっかりとやりました。おかげで天井が少し低くなってしまいました。
フラは素足で踊りますから、床は滑らかでなければなりません。下地のそのまた下地から、第一級の職人さんの技術が必要でした。そして私は、ある日予告もなしに、この工事の現場を見に行ったのですが、見えないような所まで丁寧に施工されていたので、改めて感動しました。
この工事を請け負ってくれたイワサキホームの社長、岩﨑さんは、長年、新堀ギター音楽院の生徒さんの経験もあり、私の歴史や好みも熟知しており、そのチームは幾つものビル・教室を丁寧に仕上げて頂いて来た実績があります。
見事な仕上がりになりました。一歩入れば、生徒さんを思い、丁寧に作って頂けた事が伝わる空間が誕生していました。
美しいギリシャ神殿風の柱で装飾され、壁と天井は少し工夫をした白色(目が疲れない)にして、壁の1面は大きな鏡になっています。このフロアならソーシャルダンスも気持ちよく踊れるでしょう。
床の色は、しっとりとしたワインカラーを含めた濃い目の茶系で仕上げて頂きました。照明は白色系の濃淡で整えました。キャンドルライトは温かな電球色です。
このように、ホワイトをベースカラーにすると、演者がどのような色のコスチュームでも映えて、スマイルも鮮やかに輝くのです。
つづく